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飲食店のキッチンパートを3ヶ月で辞めた|妊娠を伝えたら「やめてほしい」と言われた話

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私がこれまで働いてきた数々の飲食店の中で、そこが一番のパワハラでした。

たった3ヶ月。それでも、忘れられない。

これは、妊娠を伝えたその日に「やめてほしい」と言われた、飲食店キッチンでの話です。

📌 体験者プロフィール

年代・性別:20代女性(体験当時28歳)

業界・職種:飲食店のキッチン(調理担当)

雇用形態:パート・アルバイト

在籍期間:3ヶ月

退職状況:退職済み

体験形態:実体験ベース

体験時期:2024年

※プライバシー保護のため、個人が特定されない範囲で仮名化・一部詳細を変更しています。

「徒歩で通える範囲」で見つけた飲食店

結婚して、住んでいた場所を離れて引っ越しをしました。だから、また一から仕事を探さないといけなくて。

車は持っていません。免許はあるんですけど、ずっとペーパードライバーで。じゃあ電車かバスか、と思っても、駅もバス停も家からは遠かった。

自転車、という手もあったんですけど、私はバランス感覚が悪くて、そもそも自転車に乗れないんです。

結婚しているので、帰ったら買い物をして、ご飯も作らないといけない。駅やバス停まで歩いて、そこから通って…なんてやっていたら、たぶん家のことをする余裕がなくなる。

そう考えて、最初から「徒歩で通える範囲」だけで探すことにしました。

それまでの私は、飲食店の接客と、病院で手術器械を洗う仕事をしてきました。これといった資格はなにもありません。そんな私でも受け入れてくれそうな、近所の飲食店。それが、あの店でした。

履歴書もいらない、その場で「採用」

面接は、履歴書がいらない、と言われました。それだけでも、正直ありがたかった。

面接のとき、店長はすごく優しかったんです。話しているその場で「じゃあ、採用で」と言ってくれるくらい。

ああ、いい人そうだな。ここなら大丈夫かもしれない。あのときは、そう思っていました。

今なら分かります。その場で合否を出す面接官って、けっこう危ないんですよね。でも、それに気づくのは、もっと後のことでした。

キッチンでの、一日の流れ

仕事はキッチンで、料理を作る担当でした。

出勤したら、お店の服に着替えて、手を洗って、タイムカードを押す。オーダー表に書かれたメニューを作って、お客さんがいない時間帯を見はからって、なくなった食材を補充する。

それが終わったら、自分が使ったキッチン周りを掃除して、またタイムカードを押して、着替えて帰る。

書き出すと、それだけです。それだけの仕事のはずでした。

レシピがない料理、聞くと返ってくる嫌な顔

入ったばかりの頃は、右も左も分かりません。場所の説明くらいは、多少してくれました。

でも、料理のレシピ――具材の量を書いたもの――は、ある料理とない料理があったんです。量はかろうじて分かっても、作り方が分からない。

それで聞くと、嫌そうな顔をされる。

最初のあいさつのとき、「分からないことがあったら聞いてね」って、たしかに言われたんです。言われたのに。

聞いたら、あの顔。だんだん、聞くこと自体がこわくなっていきました。

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パートなのに、残業二〜三時間が当たり前

そして、パートだというのに、残業が二〜三時間あるのが当たり前でした。

おかしいですよね。パートなのに。

でも、まわりの従業員も、店長すらも、それについては何も言わない。だれも、なんとも思っていない。それが、その店の「普通」でした。

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「きつく喋ってごめんね」と言いながら

働き出してから、いちばん嫌だったのは、店長の罵声でした。

本人は、「きつく喋ってごめんね〜」なんて言うんです。でも、いつまでたっても直らない。というより、直そうとしていない。

こっちが身に覚えのないことでも、「あれに書いてあるやん」「言ったやろ?」と、強い口調で言われる。

書いてないし、聞いてない。それでも、言われる。

謝る言葉があるのに、態度は変わらない。あれがいちばん、こたえました。

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妊娠を伝えたら、「やめてほしい」と言われた

しばらくして、妊娠しました。

店長に、そのことを伝えました。おめでとう、でもなく、これからどうする、でもなく。

返ってきたのは、「やめてほしい」でした。

妊娠したから、やめてほしい。それだけ。

結局、それが私の退職のきっかけになりました。というより、辞めさせられた、が近いのかもしれません。

感謝された記憶は、一度もない

その店で、感謝されたことは、一度もありませんでした。

事務所には、目標達成、みたいな貼り紙がしてありました。でも、それも何ヶ月も同じものが貼りっぱなし。

だれかが何かを達成したわけでもなく、ただ、貼ってあるだけ。あの色あせた紙を思い出すたび、この店の全部が詰まっている気がします。

優しい人も、嫌な人も、必ずいた

働いていると、優しい人は必ずいます。でも、嫌な人も、必ずいる。私の場合は、それでした。

ひとつ気づいたのは――優しい人でも、同じミスを繰り返せば、だんだん優しくなくなっていく、ということ。

そして嫌な人は、同じことが続くと、もう手がつけられなくなる。身に覚えのないことまで、こっちのせいにされる。

人はそんなに、ずっとは優しくいられないのかもしれません。

裏の階段の、蜘蛛の巣

もうひとつ、忘れられないものがあります。

裏の階段が、とても汚かった。蜘蛛の巣が張っていて。しかもそこ、お客さんからも見える位置にあったんです。

飲食店なのに。見えているのに、だれも掃除しない。あそこを通るたび、なんとも言えない気持ちになりました。

待遇の面で言えば、休みの希望は、通してもらえました。ただし、休み希望日の紙を、こちらからちゃんと出せば、の話ですけど。

これから飲食店で働く人へ

私には合いませんでした。でも、向いている人もいると思います。

テキパキ動けて、言われたことを一回で覚えられる人。飲食店のキッチンは、一度にたくさんのことを覚えるので、平凡な仕事に飽きた人にはいいのかもしれません。情報処理能力が高い人、と言い換えてもいいと思います。

ただ、メモは必須なのに、その場でメモを取っていると、これも嫌な顔をされる。笑顔が苦手な人でも、キッチンなら笑わなくていい。もしテキパキ動けないなら、接客のほうがまだいいかもしれません。ただし、そっちは笑顔が必要になりますけど。

最後にひとつだけ。その場で面接して、その場で合否を出すお店は、気をつけたほうがいいと思います。

それって、裏を返せば「誰でもいい」ということだから。そして、いざとなったら、すぐに切り捨てられるということだから。

妊娠を伝えたあの日に、私はそれを、身をもって知りました。

飲食店で「もう限界かもしれない」と感じている人へ

「聞いてね」と言われたのに聞けば嫌な顔をされ、妊娠を伝えた途端に「やめてほしい」と言われる。その場ですぐ人を採る職場は、裏を返せばすぐ手放せる職場でもあって、一人ひとりを育てる気も守る気も、最初から薄いことがあります。

あなたが我慢して回してあげる義理は、そこにはありません。

困った時の選択肢

【飲食の仕事は好き、でも次はちゃんとした店で働きたい方へ】

同じ「飲食」でも、店によって教え方も働かせ方もまるで違います。飲食業界を専門に見ているエージェントなら、条件や職場の雰囲気を先に確認したうえで次を探せます。

(対象は主要13エリア=東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪・兵庫・京都・奈良・和歌山・愛知・福岡・北海道・仙台、20〜40代の方)

飲食業界を専門に相談できる転職サービス【フーズラボ・エージェント】

そのほか、状況に合わせて選べる窓口を挙げておきます。

・飲食にはこだわらず、まず次の仕事やバイトを探しておきたい方は
 → 求人をまとめて探せる【Jobmore】

・妊娠を理由にした退職の強要やパワハラで、自分から「辞めます」と言い出せない方は
 → 退職を代わりに伝えてくれる【弁護士法人ガイア法律事務所の退職代行】

公的な窓口としては、残業代の未払いやパワハラは総合労働相談コーナー(厚生労働省)が無料で相談に乗ってくれます。妊娠を理由にした退職の強要(マタニティハラスメント)は、各都道府県の労働局「雇用環境・均等部(室)」が専門の窓口です。

働き方や自分の権利を、少し落ち着いて知り直しておきたいときは、本を一冊読んでみるのも手です。

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一日中キッチンで立ちっぱなしだと、帰る頃には足も腰も重くなってきます。その負担を少しでも逃すために、立ち仕事用の衝撃吸収インソールを使っている人もいます。

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