市役所の会計年度任用職員10年|年収150万・暇すぎてつらい主婦のリアル

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「市役所のパートって、暇でいいよね」

「うらやましい〜」

ママ友や久しぶりに会った友人にそう言われるたびに、私は曖昧な笑みを浮かべるしかありません。確かに楽です。給料はそこそこ、有休はガンガン使えて、勤務時間は9時から16時。子育てとも両立しやすい。

でも、暇すぎるのって、思っているよりつらいんですよ。

これは、ある地方都市の市役所で会計年度任用職員として10年働いている、40歳主婦の本音です。

市役所の会計年度任用職員ってどんな仕事?

「会計年度任用職員」と聞いてもピンとこない方が多いと思います。

実はこれ、2022年から名称が変わったもので、それまでは「臨時職員」「非常勤職員」などと呼ばれていました。雇用形態としては、正規の公務員ではなく、実質的にはアルバイトです。

ただ、名称が変わったタイミングで待遇が少し改善され、固定給になり、ボーナスも支給されるようになりました。それまでは時給制で、ボーナスもゼロだったので、ずいぶんマシになったと感じています。

私はこの会計年度任用職員として、現在も某市役所で勤務しています。勤続10年、40歳の女性です。

私の今の待遇

具体的な待遇を整理しておきます。

会計年度任用職員(私の場合)の待遇

・雇用形態:会計年度任用職員(実質アルバイト)

・勤続年数:10年

・年収:約150万円

・手取り:約90万円弱

・ボーナス:年12万円ほど

・有給休暇:年20日(最初は少ないが、何年か経つと20日付与)

・勤務時間:9時〜16時(実働6時間程度)

最初は時給780円からのスタートでしたが、年数を重ねるごとに少しずつ上がり、2022年からは固定給になりました。ボーナスは以前ゼロだったので、年12万円もらえるようになって本当に助かっています。

時給換算すると民間のパートと大差ない水準ですが、有給休暇の取りやすさや勤務時間の融通を考えると、悪くない待遇だと感じています。

この仕事を始めたきっかけ

私は大学を卒業して民間企業に就職し、結婚を機に退職しました。子育てが一段落して「そろそろ社会復帰したいな」と思い始めた頃、知り合いから市役所の話を聞いたのがきっかけです。

当時はハローワーク経由で公募される仕組みではなく、ほぼ「コネ採用」の世界でした。知り合いに紹介してもらい、市役所の人事課に直接履歴書を持っていく形です。

「働きたい人がいるんですけど」と紹介者から声をかけてもらい、面接というほどでもない簡単なやり取りを経て、すぐに採用が決まりました。

ちなみに今は、会計年度任用職員もハローワーク経由で公募される仕組みになっているので、コネがなくても応募できます。むしろ、コネ採用の時代より公平な制度になったと感じています。

実際の業務内容と「暇すぎる」というリアル

ここからが本題です。

私の仕事は、書類上は「事務の補助」となっています。聞こえはいいですよね。でも、実際にやっていることをそのまま書き出すと、こんな感じです。

実際の主な業務

・ゴミ捨て

・メール便の仕分けと配布

・たまにお茶出し

・たまに検算

以上です。

「なぜ雇ったの?」と思われるかもしれません。私自身、いまだに自分が雇われた本当の理由がよく分からないくらいです。

聞いた話によると、年度末や予算編成の時期にみんなが本当に忙しくなって、雑用にまったく手が回らなくなる時期があるそうで。「誰か一人いてくれると助かる」ということで雇われたのが私の前任者だったらしく、そのまま引き継がれて、ずるずると10年が経ちました。

実際、年に数回だけ「忙しいから検算手伝って」「メール便たまってるから整理して」と言われる日はありますが、それ以外は本当に何もすることがありません。

みんなが必死に仕事をしているフロアで、私だけがスマホをいじっていたり、パソコンでネットサーフィンをしていたり。最初の頃は罪悪感で胃が痛くなりそうでした。

つらかったこと:男社会の下ネタと「ヤバい職員」

待遇面以外でつらかったのは、職場の雰囲気です。

私が入った当初、その課は完全に男社会でした。私は唯一の女性、しかもバイトの立場。

休憩時間や昼休みに、男性職員たちが下ネタをガンガン話すんです。私がその場にいることをまったく気にしない様子で、聞こえる距離で平気で話しています。気持ち悪くて仕方なかったですが、立場上、何も言えませんでした。

10年経った今は、女性の正規職員が1人配属されたこともあり、下ネタはずいぶん減りました。でも、ゼロにはなりません。たまに耳に入ると、いまだに「うっ」となります。

それから、たまにヤバい職員がいるんです。

具体的にどう「ヤバい」かというと、バイトの立場である私たち会計年度任用職員に対して、めっちゃ悪口を言ってくる。明らかに「下に見ている」のが分かる態度で接してくる。

無視するしかないですよね。他の会社でもよくある話だと自分に言い聞かせて、聞き流しています。でも、毎日顔を合わせる相手にそういう態度を取られ続けるのは、地味にメンタルを削ります。

事務職での人間関係の地獄を本気で告発した体験談は、こちらの記事も参考になります。

会計事務所2ヶ月で退職|未経験27歳が舌打ち所長と熱でも出社強要で限界きた話

メリット:有休と環境の良さ

ネガティブな話ばかりではなく、良い面もしっかりあります。

会計年度任用職員のメリット

・有給休暇がとにかく取りやすい

・学校行事(参観日・運動会・面談)で問題なく休める

・トイレが綺麗

・自販機がある

・食堂がある

・冷暖房完備で快適

・9時〜16時勤務でほぼフルタイム稼げる

・通勤手当も出る

特に有休の取りやすさは、子持ちの主婦にとって本当にありがたいです。「子供の学校行事で」「家族の通院で」と言えば、嫌な顔ひとつされずに休めます。むしろ「ゆっくり行ってきてください」と送り出してもらえる雰囲気です。

民間のパートだと、シフトの兼ね合いで休みづらかったり、有休の取得自体が難しかったりすることもありますが、市役所はその点が圧倒的にラクです。

環境面も、さすが公的機関だけあって整備されています。トイレは清潔、自販機も食堂もあり、お昼は安く食べられる。冷暖房も効いていて、夏も冬も快適。

待遇面の金額自体は民間バイトと変わりませんが、こうした「働きやすさ」を考えると、トータルでは恵まれていると思います。

暇すぎる時間との付き合い方

最初の頃、暇すぎる時間に耐えるのが本当につらかったです。

時計の針が進まない感覚、「私、ここにいる意味あるのかな」という虚無感、周りが忙しそうにしている中で何もできない罪悪感。

でも、最近は割り切れるようになりました。「自分の自由な時間を、ここで確保している」という捉え方に変えたんです。

今は、暇な時間にこんなことをしています。

・資格の勉強(簿記やFPなど)

・読書(月10冊くらい読める)

・他の会計年度任用職員さんとの井戸端会議

特に他の会計年度任用職員さんとの井戸端会議は、最近の楽しみです。同じように暇を持て余している仲間なので、話が合うんですよね。家庭の話、子供の話、最近見たドラマの話。同年代の主婦同士、共通の話題が尽きません。

「給料をもらいながら、自分のスキルアップと友達作りができる」と考えれば、悪くない環境だと思えるようになりました。

同じ市役所でも、ブラックな部署はある

ここまで「ホワイトな職場」として書いてきましたが、同じ市役所内でも部署によって状況はまったく違います。

市民の受付業務(住民票発行、戸籍関連、転入転出など)を担当する部署は、繁忙期になると休日出勤や残業が普通にあります。私の課のように暇すぎることはなく、むしろブラック寄りの環境です。

そして、そういう市民対応系の部署には、なぜか学歴のない女性の会計年度任用職員が大量に配属されている傾向があります。配属の偏りについての真偽は分かりませんが、雰囲気としては正直、ガラが悪い職場が多いです。

会計年度任用職員と一括りに言っても、配属される部署で天国と地獄ほどの差が出ます。応募する際は、可能であれば事前に配属先の雰囲気を聞いておくことをおすすめします。

市役所の会計年度任用職員に向いている人・向いていない人

10年働いた経験から、向いている人と向いていない人を整理しておきます。

向いている人

・黙って言われたことができる人

・下に見られても気にせず我が道を行ける人

・暇が苦痛にならない人

・万年下っ端でも気にしない人

・楽に稼ぎたい主婦

・自分の自由時間を勤務中にも確保したい人

・スキルアップは家でやればいいと割り切れる人

向いていない人

・リーダータイプで自分が引っ張りたい人

・責任ある仕事で達成感を得たい人

・暇が苦痛で耐えられない人

・職場でスキルアップしたい人

・男社会の下ネタを受け流せない人

・公務員になりたいと思っている人(これは別ルート)

私自身は、最初は「向いていない人」のつもりで働き始めて、10年かけて「向いている人」に自分を寄せていった感じです。最初からこの環境が合う人は少数派かもしれません。

ホワイト寄りの仕事で「向いている人/向いていない人」をまとめた体験談は、こちらの記事も参考になります。

Amazon倉庫の夜勤バイト半年|時給1250円・メリットとデメリットの本音

退職するつもりはない理由

10年経った今、退職する予定はまったくありません。

理由はシンプルです。

毎日座っているだけで、月10万円ほどが安定してもらえる。ハードな仕事に転職するより、よっぽど気がラク。子供のために続けていると言っても過言ではないですし、家計に余裕がない家庭なら救世主のような仕事です。

実際、私の家庭はお金にそれほど困っていませんが、それでも続けています。お金はあって困りませんし、家にずっといるよりは外に出て人と関わる時間がある方が、精神衛生上もいいんです。

辞めていく同僚は、たいてい「暇すぎて腐るから」と言って去っていきます。気持ちはとても分かります。でも、私のように「暇でもいい」と割り切れる人にとっては、これ以上ないくらい都合のいい仕事です。

市役所のパートに興味がある方へ

最後に、子育て後の社会復帰先として市役所のパートを検討している方へ伝えたいことがあります。

楽に稼ぎたい主婦には、心からおすすめできる仕事です。ただし、ひとつだけ注意点があります。

「暇でもいい」と割り切れることが、絶対条件です。

これができないと、本当につらい仕事になります。みんなが忙しく働いているのに自分だけ何もすることがない、という状況は、想像以上にメンタルに来ます。

でも、「自分の自由な時間を、ここで確保しよう」「家での家事や育児を頑張るために、ここで体力を温存しよう」という意気込みで臨めるなら、これほど条件のいい仕事はそうそうありません。

楽ですよ、本当に。

民間で疲弊している主婦の方、子育てがひと段落して何か始めたい方、ハードな仕事は卒業したい方。一度、お住まいの市役所の会計年度任用職員の求人を覗いてみてください。

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