働いている塾のブラックなところを挙げていったら、たぶん100万字あっても足りない。
それでも私は、この塾を辞められずにいる。
理由を先に書いておくと、持病があるからだ。
📌 体験者プロフィール
・年代:30代(体験当時33歳)
・業界・職種:学習塾の講師(地元の個人経営塾)
・雇用形態:正社員(時短勤務)
・在籍期間:11年
・退職状況:現職継続中
・体験形態:実体験ベース
※プライバシー保護のため、個人が特定されない範囲で仮名化・一部詳細を変更しています。
ブラックでも辞められない、たったひとつの理由
ブラックなところを書く前に、それでも辞められない理由から書いておきたい。持病があるからだ。
なぜ時短で、給料もこんなに安いのか。年収は税引き前で180万円ほど。答えは全部そこにつながっていて、私は幼い頃から病気を患っていて、フルタイムで働くことがどうしても難しい。
学生の頃は、自分のことを普通だと思っていた。頑張れば修学旅行だって、地獄を味わいながらでも行けた。だから自分が病人なんだって、認めたくなかったんだと思う。周りと同じようにできる、できるはずだ、と言い聞かせていた。
でも社会人になると、そうはいかなかった。
責任のある仕事をフルタイムでこなして、何度も何度も休んでしまっては、周りに迷惑がかかる。それが、身にしみて分かってしまった。そこでいろいろあって、地元の学習塾でかなりの時短で働くことになった。
持病があっても働かせてもらえること。昼も夜も、食事は家で取れるから安心なこと。家から近くて、体調が悪くなってもすぐ帰れること。
一つずつ数えていくと、ここ以外ではもう働けないんじゃないか、と思ってしまう。だからこそ、どれだけブラックでも辞められなくなっている。辞めるという選択肢そのものが、私にはない。
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上司も同僚も、かまってほしい人ばかり
塵も積もれば山となる、というけれど。うちは上司も同僚も、あまりに構ってちゃんすぎて、同情してほしがりすぎて、正直毎日イライラする。
上司は、生徒の保護者との面談で、自分が何年も前にした病気の話を、会う人みんなに自慢する。保護者からクレームが来ているのに、それでもやめない。
同僚は、別の同僚と結婚しているのだけど、その奥さんのことを何でもかんでも報告してくる。「妻が事故に遭った」「妻の親が余命宣告を受けた」。生徒や私に、わざわざ言わなくてもいいことを、大変深刻そうな顔で伝えてくる。
だから、私にどうしてほしいんだろう、といつも思う。心配してほしいだけなんだろうな、とは分かる。でも、こっちにも自分の体を抱えて働く余裕しかなくて、人の同情合戦に付き合っている暇なんてない。
これが、毎日ある。積み重なると、本当にこたえる。
しなくてもいい仕事を、なぜかやらされる
もし私がこの塾を切り盛りできる立場になったら、なくしたいことが山のようにある。
休日に出てこいと言われてやることが、後日でいいことだったり、そもそもやる必要のないことばかりだから、本当にやる気なんて出ない。
たとえば、生徒の学力テストの採点。あれは私がやる必要がない。本部に送れば、きちんと採点されて返ってくるからだ。なぜわざわざ私に採点させるのか、意味が分からない。一度聞いてみたら「俺の言うことを聞け」と言われた。それで話は終わりだった。
過去問もそう。去年とテスト範囲があまりに違うから、バラバラに渡すより、ワークのテスト範囲をコピーして渡した方が、生徒にとっても効率がいい。なのに、模範解答はタブレットに送られてもう回収できないのに、それでも作れと言う。
こういうことばかりだ。やらなくていいことに時間を使わされて、肝心なところは変わらない。
機嫌が悪いと、理不尽に怒られる
上司は、基本的に挨拶を返さない。これだけでも人としてどうかと思うけれど、機嫌が悪いと、理不尽に怒られる。
たとえば、生徒が塾に来ると、自分の名前のバーコードをピッと読み込む。このとき私が、その生徒の担当の先生を言わないと怒る。
でも、生徒の名前をその日の時間割表から探して、担当の先生を言うまでには、どうしたって数秒はかかる。それなのに、バーコードを読んでいるその瞬間に怒るのだから、なぜ探す数秒すら待てないのか、と毎回思ってしまう。
バーコードを読み込む時間を考えたら、光の速度で担当を言うなんて、物理的に不可能だ。それでも怒られる。理由なんて、たぶん機嫌が悪いだけ。
それでも、辞められない私が思うこと
ブラックなところは、まだまだ書ききれないほどある。特に上司は、細かいところで毎日私をイライラさせてくる。しかも本人がそれに気づいていない、悪いと思っていない。そこがまた、質が悪いと思う。病人の私を雇ってやっているんだから感謝しろ、というスタンスなんだろう。
環境そのものは、病気があっても働けるという意味で、本当にありがたい。それは間違いない。でも中身がこれだから、辞めたくても辞められず、非常に強く悩むこともある。
上に言っても、大した対応はしてくれない。結局、我慢するのは私のほうだ。
このまま我慢して、仕事人生を終えるしかなさそうだ。……と、今日もそう思いながら、たぶん明日も、あの塾に行く。
塾講師の仕事に、限界を感じている人へ
職場の環境が悪いのに辞められないとき、いちばんつらいのは「逃げ道がない」と自分に言い聞かせてしまうことかもしれません。
体の事情や生活の条件で選択肢が限られていても、続けるか離れるかを一度きちんと整理してみるだけで、見え方が少し変わることもあります。
今すぐ動けなくても、情報や相談先を持っておくだけで、心の余白は生まれます。
困った時の選択肢
【どうしても続けられない、と感じたときは】
上司と直接やり取りするのがしんどい、辞めたいのに言い出せない。そんなときは、自分で退職を伝えなくても手続きを進められる退職代行という方法があります。まずは今の職場を離れる選択肢がある、と知っておくだけでも構いません。
→ 退職の意思を、自分で伝えなくてもいい方法を見てみる(弁護士法人ガイア・全国対応)
そのほか、状況に合わせて選べる窓口を挙げておきます。
・すぐに動くつもりはなくても、他の職場のリアルな評判や働き方を知っておきたい方は
→ 口コミで職場の実態を調べてみる(ワンキャリア転職)
・毎日のイライラや落ち込みで心身が消耗していると感じる方は、抱え込む前に、自分の気持ちを整理するセルフケアから
→ 心のAIパートナー【Awarefy】(自己理解・セルフケアアプリ)
公的な窓口としては、よりそいホットライン(0120-279-338・24時間無料)や、いのちの電話(0570-783-556)が、無料で相談に乗ってくれます。ひとりで抱えこむ前に、声を聞いてもらうだけでも構いません。
働き方や心の持ちようについて、すきま時間に一冊読んだり聴いたりするだけでも、頭の中が少し整理されます。
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・聴いてみる → Audible(30日間無料体験)
塾の仕事は夜が遅く、採点やタブレットでの作業で目もとが張りつめたまま一日が終わりがちです。帰ってから目もとをあたためて、ほっと一息つく時間をつくっている人もいます。

