PR

大学時代の居酒屋バイト3年強|表彰ボーナスと接客スキルが社会人で活きるリアル

サービス・販売系の体験談アイキャッチ サービス・販売系
この記事は約9分で読めます。

24歳。大学を卒業して、接客業とはまったく別の業界で働いている私が、いま社会人として何とか毎日を回せているのは、半分くらいは大学時代に3年強続けた居酒屋バイトのおかげだと思っています。

これは「辞めたバイトの話」ですが、「無駄だったか?」と聞かれたら、迷わず首を横に振る話です。

📌 体験者プロフィール

・年代・性別:20代男性(体験当時18歳〜21歳、現在24歳)

・業界・職種:飲食業・居酒屋ホールスタッフ

・雇用形態:アルバイト

・在籍期間:3年強

・退職状況:退職済み(大学卒業時に自然終了)

・体験形態:実体験ベース

・体験時期:2020年代前半

・現在の状況:接客業とは別業界に就職

※プライバシー保護のため、個人が特定されない範囲で仮名化・一部詳細を変更しています。

「効率よく稼げる」が決め手だった、居酒屋バイト選び

大学に入ってすぐ、アルバイトを探し始めました。「せっかくなら社会で役立つスキルが身につくものを」と接客業を中心に見ていたら、すでに居酒屋で働いていた友達から「楽しいよ、ガチで稼げるよ」と声をかけられて、店の様子を見に行ったのが最初です。

ピーク時間帯の店内は怒号に近い活気で、友達は満席のホールをきびきび回していました。「自分もこういう動き方ができるようになりたい」と素直に思った。これが入口です。

ただ、正直に言うと、決め手は時給でした。大学生は意外とお金がかかる。教材代・サークル代・たまの飲み会代・帰省の交通費——時給800円台のバイトを週5入っても、月の手取りは正直しんどい。深夜時給がついて、まかないも食べられて、シフトに融通のきく居酒屋は条件として強かったんです。

時給は当初1050円スタート。週3日入れるときもあれば、長期休暇は週4〜5日入って一気に貯める時期もあり、月に8〜10万くらいは安定して入ってきました。最終的には1300円まで上がっていて、これは続けた分の積み上げが見える形で返ってきたなと、辞めた後に振り返って思いました。

関連記事:Amazon倉庫の夜勤バイト半年|時給1250円・メリットとデメリットの本音

初日のピーク、3時間で覚悟が決まった

初出勤は金曜の17時。ピーク手前の仕込み時間に入って、店長から「今日は様子見でいいから」と声をかけられたのを、いま思えば最後の親切でした。

19時を回ったあたりから、空席がない状態が続きはじめます。「お疲れさまでーす」と入ってくる二人組、四人組、追加のオーダー、お通しの催促、伝票確認、お会計、酔った人が店員を呼ぶ声、厨房から「上がってるオーダー、ホール持ってって!」の声。

たった3時間で、「あ、ここは慣れないと立てない場所だ」と分かりました。緊張で、何度オーダーをミスったか覚えていません。先輩からは「落ち着いて」と声をかけられて、それで余計に焦った瞬間もあった。

帰り道、自分の足が震えていることに気づきました。同時に、「なんかこれ、面白い」と思っている自分もいて、その日の電車で居酒屋のシフト表をスマホで開き直していました。

先輩・社員に救われた職場、ここは「当たり」だった

3年強続けられた理由を冷静に考えると、いちばん大きかったのは職場の人だったと思います。

ピークが終わって深夜のラスト1時間、まかないを食べているとき、社員さんから「今日は大変だったね」と声をかけてもらえる。それだけのことなんですが、新人の頃の自分にとってはかなり救いでした。

別の日には、お会計でちょっとしたミスをして落ち込んでいたら、店長代理の人が「あれは前にも俺やってる」と笑い飛ばしてくれて、対応のコツを5分くらい教えてくれた。怒鳴られるんじゃないかと身構えていた自分の肩から、ぬるい風が抜ける感じがありました。

社員さんもキッチンの先輩バイトも、フレンドリーで、かつ「ここは厳しく言うところ」「ここは流すところ」の使い分けが上手かった。新人を潰すような職場では絶対なかったし、辞めていく人の話を聞いても、たいてい本人の事情(就活・引っ越し・大学院進学)が理由でした。

これは後から知ったことですが、同じ「居酒屋バイト」「学生バイト」でも、店によって全然違うらしい。タイムカードを勝手に切られたり、人手不足で休めなかったり、入った初日にバックレたくなる店もあるそうで、私は単純にラッキーだったんだと思います。

関連記事:大学生バイトの駅近パン屋で3ヶ月|サービス残業1.5時間とタイムカード偽装の闇

表彰式の手紙とボーナス、いつもの仕事が報われた瞬間

働き始めて2年目に入る頃、店長から「ちょっと話したいから、上がりのあと残れる?」と言われたことがあります。シフトに穴を開けたわけでもないのに何だろうと、変なドキドキをしながら待っていたら、A4の手紙とちょっとした封筒を渡されました。

「うちの店、年に何人か『優秀アルバイト』として表彰するんだけど、今年は君を選んだから」

正直、何もそんな大層なことはしていないつもりでした。シフトに入って、オーダーを通して、お会計をして、片付けをして帰る。「当たり前にやってるだけ」と思っていたことが、誰かにとっては評価される行動だったと知って、その日は帰り道でちょっとだけ手紙を読み直しました。

封筒の中身は数千円のボーナスでしたが、金額より「見てくれている人がいた」事実のほうがでかかったです。次のシフトから、自分でも気付くくらいモチベーションが上がっていたと思います。

週末の地獄と、酔った人を捌く技術

正直なところ、楽しいことばかりじゃなかったです。

週末の20時から22時の2時間は、本気で「これ終わるのか?」と思うくらい忙しかった。オーダーが10件たまっている状態でホールから呼び出されて、お会計で2組待っていて、ドリンクの追加が3件入って、卓上の灰皿が一杯になっている。ピーク中に手元の伝票が増えていく感覚は、慣れるまで本当にしんどかった。

それから、酔った人への対応。これは飲食業ならどこでも避けて通れない部分です。

「店員さん、こっち来てよ〜」と何度も同じことを言われる人、頼んでもいないお酒を出せと絡んでくる人、突然テンションが上がって店内で歌い出す人、グループ内で口論が始まる人。一度、お客さん同士が言い合いを始めて、お皿が床に落ちた音で店全体が静かになった夜があって、店長が「あ、すみませーん、こちらでお話伺いますね」とすっと割って入って、5分くらいで丸く収めて戻ってきたのを覚えています。

最初は怖くて固まっていた酔った人への対応も、3年もやっていると、声のトーン・距離感・絡まれたときの逃がし方が体で分かるようになりました。これは正直、いまの仕事——お酒の絡まないオフィスでも——どこかで効いている気がします。

接客業を続けるうちに身についた、3つの感覚

3年強のうちに、無意識のうちに身についたと感じる感覚が、3つあります。

まず、「複数の仕事を同時に動かす感覚」。ホールの混雑時って、優先順位が常に変わるんです。「このお会計が3分以内に終わらないと回らない」「このオーダーは厨房がまだ捌けるからあと10分待てる」みたいな脳内の交通整理が、いつのまにか自動で回るようになる。これがいまの仕事で締め切りが重なるときに、地味に効いています。

次に、「人の話を最後まで聞く感覚」。お客さんの注文って、途中で遮ると不機嫌になる確率が跳ね上がります。聞き終わってから、復唱して、確認する。当たり前のように見えて、社会人になると意外と「途中で結論を聞きにいく」癖がついている人が多くて、新人時代に上司から「お前は人の話、最後まで聞くから助かる」と言われたとき、ああ、これか、と思いました。

最後に、「ピーク時のテンションの作り方」。バイト後半は、店に入った瞬間に体が勝手に「ピーク仕様」に切り替わる感覚がありました。声の張りが変わり、歩くスピードが変わり、視線が広がる。いまの仕事でも、月末の追い込み週とか、ここ一番のプレゼン前とかに、似た切り替えが起きていることがあります。

「チームワーク」みたいに大きい言葉でまとめたくないんですけど、要するに、人と一緒に何かを回す体力が3年でついた、ということだと思います。

3年強やって、辞めたあとに気づいたこと

大学卒業のタイミングで、自然にシフトを抜けました。

辞めた直後は、急にスケジュールが空いて、自分が3年間どれだけ夜の時間をあの店に置いていたかを実感しました。給料が入らない夜って、こんなに静かなんだ、と思った。

数か月後、新卒で入った会社で、上司と取引先と自分の3人で食事に行く機会があったときに、店員さんに対する自分の振る舞いが、明らかに他の2人と違うことに気づきました。注文を通すときの声の出し方、おしぼりが来たときのありがとうの言い方、お会計のときの店員さんへの目線の合わせ方。「やった側」を3年やっていると、「やられる側」になった瞬間の感じ方が変わる。これは思ってもみなかった副産物でした。

それから、職場の人間関係に対する免疫もついていた気がします。新卒で配属された部署で、ちょっと癖の強い先輩がいたんですが、「酔って絡んでくる人を3年捌いた自分なら、これは余裕だ」と内心で笑っていたら、本当に余裕で乗り切れました。

同じ大学生時代のバイトでも、ブラックなお店で人格を削られて辞めていった友人もいて、その差を見るたびに、「ああ、職場ガチャでは当たりを引いたんだな」と改めて思います。

関連記事:違約金5000円・制服代5000円|大学生時代に半年で辞めたブラックスーパーのリアル

同じ状況の大学生に伝えたいこと

これからアルバイトを選ぶ大学生に対して、一つだけ伝えるとしたら、「店ガチャはあるから、合わなかったら辞めていい」ということです。

接客業のバイトは、ハマる人にはめちゃくちゃ向いている職場です。3年強やった自分が一つだけ断言できるのは、ここでついた感覚は、社会人になっても確実に効くということ。同時並行で物事を動かす力、人の話を聞く力、トラブル時のテンションの作り方——これらは、ビジネス書を読んでも身につかない、現場でしか手に入らないものでした。

ただ、すべての居酒屋・飲食店が当たりではない。私の周りには、初日でバックレたくなる店に当たって、運悪く3か月続けて精神的に削れた友人もいました。1〜2回シフトに入って、空気が「これは違う」と感じたら、無理に居続けないことを選んでほしいです。

居酒屋に限らず、接客系のバイトを3年続けるかどうかで迷っているなら、最初の1か月だけ全力でやってみて、その時点で続けるかを判断してください。最初の1か月で見えるものが、3年後の自分を地味に支えてくれます。

編集部より

この体験談が説得力を持つのは、「辞めたバイトは無駄だったか」という問いに、3年分の具体で首を横に振っている点です。優秀アルバイト表彰の手紙、酔客を捌く距離感、ピーク時に複数のタスクが自動で整理される感覚——どれも本人が”当たり前”と思っていた行動が、別業界に出てから効いてくる。ただ、書き手自身が繰り返すように、これは「当たり店」を引けたからでもあります。同じ居酒屋ホールでも、店長や社員の姿勢ひとつで、3年続く職場にも1か月で削られる職場にもなる。経験が資産になるかどうかは、本人の頑張り以前に、入った店の側にも左右されるのだと読めます。

だからもし、入った店の空気が「これは違う」と感じるなら、早く見切ることは逃げではありません。合う店で得られるものが大きいぶん、合わない店に我慢で居続ける時間は、別の”当たり”を引く機会を奪ってしまいます。

困った時の選択肢

【「この店、合わないかも」と感じている学生・フリーターの方へ】

接客バイトは「店ガチャ」の振れ幅が大きい世界です。1〜2回入って空気が合わないと感じたら、無理に居続けず次を探すのも立派な判断。次のアルバイトや派遣の仕事を探したい学生・フリーターの方は、求人を一度見比べてみるのも手です。

次のバイト・派遣の求人を探す(CONV)

▼サービス残業・違約金・ワンオペなど、バイトの労働トラブルに悩んだら

・総合労働相談コーナー(労働条件・賃金トラブルの相談・無料)

タイトルとURLをコピーしました