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カラオケ店店長の深夜勤務5年|固定残業100時間・連続勤務で限界がきた男性の退職体験談

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9時から翌日の20時まで、休憩以外はほぼ立ちっぱなしで働いたことがあります。

店長がインフルエンザで急に出られなくなって、代わりの人間がどうしても見つからなかった日のことです。カラオケ店で社員から店長まで、約5年。今日はその時間の話を書きます。

📌 体験者プロフィール

年代・性別:20代男性(体験当時23歳〜28歳)

業界・職種:カラオケ店の店舗スタッフ〜店長(運営・マネジメント)

雇用形態:正社員(社員→副店長→店長)

在籍期間:約5年

当時の立場・役職:一般社員から店長まで昇格(店長として約2年)

退職状況:退職済み(別業界へ転職)

体験形態:実体験ベース

※プライバシー保護のため、個人が特定されない範囲で仮名化・一部詳細を変更しています。

アルバイトから社員になるまで

もともとは、大学時代にこのカラオケ店でアルバイトをしていました。4年間。そのときはつらい仕事だなんて一度も思わなくて、むしろ仲間と楽しく働いていた記憶しかありません。

仕事の中身は、レジ、厨房での調理、料理とドリンクの配膳、お客さんが退室した部屋の清掃、トイレや設備まわりの店内清掃。だいたい半年も働けば一通りの業務は経験できて、1年もすればアルバイトの中でもリーダーに近い動きができるようになります。

当時の自分は、仕事を任されること自体がやりがいでした。気づけばアルバイトの中でも主軸の一人になっていて、その流れで責任者へ昇格し、最後は店長の推薦で社員に上がりました。今思えば、ここで「任されると嬉しい」と思ってしまったのが、後々の長時間労働を受け入れる土台になっていた気もします。

給料は店長になってやっと評価された

給与の話もしておきます。社員の総支給で22万円、副店長で25万円、店長で30万円でした。

正直なところ、給料として正式に評価されると実感できたのは店長になってからです。社員や副店長でもボーナスは出ますが、インセンティブはつかず固定。店長になると店舗の成績で評価されて、インセンティブとしてボーナスに上乗せがありました。

有名なカラオケチェーンの中では、店長まで上がれば給料は高いほうだったと思います。数字を上げれば返ってくる。そこは納得して働いていました。

社員時代がいちばん楽しかった理由

社員のころに何が楽しかったかというと、やっぱりアルバイトスタッフとの交流です。

うちのアルバイトは基本的に学生が多くて、若い子たちとノリよく働けるのが面白かった。店舗の構成は、店長1人、社員1人、アルバイト責任者2人、アルバイト30人ほど。平日だと、同じ時間帯の勤務責任者が自分1人で、ほかは全員アルバイト、という時間が普通にありました。

その時間は、ある意味で自由でした。もちろん最低限やるべき業務はあるし、アルバイトを管理する必要もある。でもその範囲の中でなら、アルバイトと一緒にふざけることもできたし、責任者というだけで信頼してもらえる空気もありました。勤務が終わったあとにみんなで飲みに行くのも、当時の楽しみのひとつでした。

カラオケ店の勤務時間という現実

楽しいことの裏で、いちばん辛かったのはやはり勤務時間です。

カラオケ店は10時から翌朝5時が通常の営業時間で、店舗によっては24時間営業のところもあります。自分がいた店は平日と日曜が10時から翌朝5時、金曜と土曜だけ24時間営業でした。

社員の勤務時間は、9時〜20時、14時〜23時、18時〜翌朝3時、20時〜翌朝6時、この4形態。各休憩1時間で、1回の勤務はだいたい9〜10時間で固定です。さらに給与には固定残業代が組み込まれていて、固定残業時間はなんと100時間。残業をするのが前提どころか、当然の仕組みとして組まれていました。

店舗を移されるたびに勤務が増えていく

勤務時間の厳しさは、その店にいるアルバイトの数と質で大きく変わります。

管理がずさんな店舗だと、毎日12時間以上の勤務が当たり前のように発生します。自分は管理がそこまで苦手なほうではなかったので、なんとか仕組みを作って良い形に持っていけていました。

ただ、これがやっかいで。うまく回せる人間ほど、立て直しに使われるんです。短いときは3か月くらいで店舗の異動があって、当然のように「うまく管理できていない店舗」へ立て直し要員として送り込まれます。そうなると、また勤務時間は当たり前のように増えていく。落ち着いたと思ったら、次の現場でまた一から、の繰り返しでした。

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9時から翌日の20時まで働いた日

責任者の数が少ないと、誰か一人の体調不良がそのまま連続勤務に直結します。

これは社員時代の話ですが、店長がインフルエンザに感染して急に出られなくなったことがありました。自分は当日も翌日も9時〜20時の勤務予定。ところが、当日の20時〜翌朝6時の店長の枠を代われる人間が、どうやっても捻出できなかった。

結局、9時から翌日の20時まで、ぶっ通しで働きました。文字にすると一行ですが、あのときの頭の重さは今でも覚えています。カラオケ店の勤務時間の辛さは、たぶんこの業界特有のものだと思います。

休みの日でも鳴る社用携帯

店長になると、店舗でトラブルが起きたときは休みであっても駆けつけないといけない場面が出てきます。

社用携帯を持たされるんですが、これが休みだろうが関係なく鳴る。お客様からのクレーム、酔っぱらい同士の喧嘩で警察を呼ぶことになった、レジ金が高額で合わない。トラブルの種類は本当に多岐にわたります。

きついのは、お客様から本社にクレームメールが入ったときです。そうなると、休みの日にわざわざ上司からの説教を聞く羽目になる。休日を休日として過ごせない日が、店長になってから明らかに増えました。

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それでも、店長という仕事は面白かった

ここまで辛い話ばかり書きましたが、店長としていちばんのやりがいは、自分の店舗を自分で作れることでした。

その上で、勤務時間を気にせず店長として数字を上げていれば、給料はちゃんと上がります。だから、勤務時間や休日対応を特に気にしないタイプの人なら、この仕事をブラックだと感じないかもしれない、とも思います。自分はそこまで割り切れなかった、というだけの話で。

辞めた一番の理由は、人だった

退職を決めた一番の理由は、人です。

直属の上司がパワハラ気質の人で、どうしてもついていけなかった。それが決定打でした。もうひとつ、当時付き合っていた彼女との結婚を考えていて、結婚して子供ができたあとのことを想像したときに、この働き方では子供に向き合う時間を作れないと感じたのも、辞める決意を後押ししました。

今は子供の運動会に行ける

今の仕事は9時〜18時の勤務で、週末も仕事ではあります。それでも、子供の運動会や授業参観のときには休ませてもらえる環境で、のびのびと働けています。

面白いもので、今の職場の同僚の中には「うちはブラックなんじゃないか」と言っている人もいます。あのころの自分から見れば、と思わなくもないですが、それは口には出さないようにしています。

20代でブラックを経験して、よかったと思う

自分の経験として、20代でブラックな環境を経験したことは、結果としてよかったと思っています。社会勉強をした期間だったと、今は思えています。

だからこそ、今の仕事をホワイトだと感じられている部分は確かにあります。ブラックな環境でしか培えない技術や経験があるのも事実です。今は簡単に転職ができる時代ですが、ブラックでひと踏ん張りしてみることも経験にはなるので、自分はしてみたほうがいいと思っている派です。

ただ、それで病気になってしまっては意味がありません。そこだけは、自分のメンタルと相談しながら決めてほしいと思います。

編集部より

深夜営業のカラオケ店の働き方を縛っていたのは、給与に最初から組み込まれた固定残業100時間でした。残業が例外ではなく前提として設計されている時点で、長時間労働は構造的に避けられません。さらに重いのは、うまく店を回せる人ほど立て直し要員として短期で異動させられ、落ち着くたびにまた勤務時間が増える循環です。責任者一人がインフルエンザで欠けただけで「9時から翌日20時まで」の連続勤務になるのも、人員の薄さが個人の体力に丸ごとしわ寄せされる構造を表しています。店長になれば社用携帯で休日も拘束され、休みが休みでなくなります。

この方は「20代でブラックを経験してよかった」とも振り返っていて、辛さとやりがいが同居していたのは本当でしょう。ただ、本人が最後に書いているとおり、それで体を壊しては意味がありません。踏ん張るかどうかは、自分の心身と相談しながら決めていいことです。今の働き方が続けられるものか迷うなら、無理を重ねる前に一度立ち止まって整理してみてください。

困った時の選択肢

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そのほか、状況に合わせて選べる窓口を挙げておきます。

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・辞める前に、他業界の働き方や年収を調べて比べておきたい方は → ワンキャリア転職(口コミ・年収情報で他業界を知る)

固定残業100時間や連続勤務に心当たりがあるときは、総合労働相談コーナー(厚生労働省)で無料相談できます。つらさが続くときは、よりそいホットライン(0120-279-338)も24時間無料で相談に乗ってくれます。

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