認可外保育園で子連れ勤務1年9ヶ月|パート保育士の責任の重さで限界きた話

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私は1年9ヶ月の間、認可外保育園自分の子供を連れて保育士として働いていました。

息子が8ヶ月になった頃から、2歳4ヶ月になるまで。週2〜3日のパート勤務です。職場では子育て経験のない無資格状態からスタートし、外部研修や実務経験を経て、最終的には保育士資格を取得しました。

職員の子供は昼食・おやつ・夕食が無料、月2回は子供だけでも無料預かり可能。子育て中の保育士にとっては、かなり恵まれた条件で働ける環境でした。

それでも、私は1年9ヶ月で退職しました。

これから書くのは、認可外保育園で子連れ勤務した1年9ヶ月のリアルです。やりがいも、待遇も、悪くない職場でしたが、最終的に「家族との時間」と「責任の重さ」のバランスが崩れて辞めました。子育てしながら保育士をしたい人、認可外保育園での勤務を検討している人、パート保育士のリアルを知りたい人に、何かのヒントになれば嬉しいです。

認可外保育園で子連れ勤務、というレアな働き方

私が勤めていたのは、定員12名の小規模な認可外保育園でした。

認可保育園と認可外保育園の違いを簡単に説明しておくと:

認可保育園: – 国や自治体の基準を満たした施設 – 補助金が出る – 保育料が安い – 認可保育園での職員子連れ勤務は基本不可

認可外保育園: – 認可基準に縛られない – 自由な運営方針 – 職員待遇も園ごとに違う – 職員の子連れ勤務OKの園もある(ここがレア)

私の勤務先は、職員の子連れ勤務を認めている点が最大の魅力でした。

衝撃のホワイト待遇:職員の子は食事無料

子連れ勤務の具体的な待遇は、こんな感じでした:

  • 昼食・おやつ・夕食:職員の子は無料
  • 月2回:子供だけでも無料預かり可
  • 異年齢保育:教室は一つしかないので、常に自分の子の様子が見える
  • 先輩保育士からの子育てアドバイス:日常的に受けられる

これは、子育て中の保育士にとって本当にありがたい条件でした。

特に「自分の子供の様子が常に見える」という安心感は、認可保育園では絶対に味わえない感覚です。仕事中に「今、うちの子大丈夫かな?」と心配することがない。これだけで精神的な負担が全然違いました。

やりがいを感じた瞬間

仕事自体には、たくさんのやりがいがありました。

①子供の成長を間近で感じられる

私が準備した制作を、子供たちが楽しんでくれる。「今日も楽しかったよ」と保護者に報告してくれる。

こういう瞬間に、「あ、私の準備した時間が無駄じゃなかった」と心から思えました。

②子供との愛着関係

特に印象的だったのは、ある1歳過ぎの子供との関係です。

最初は私にも人見知りをしていた子が、しばらく経った頃には新しく入ってきた先生に対しては人見知りをするのに、私が抱き上げると泣き止むようになっていました。

「ああ、この子に信頼してもらえてる」

そう感じた時は、本当に嬉しかったです。

距離を取られていると感じていた別の子が、私にいたずらをしてふざけてくるようになった瞬間も、「心を開いてくれたんだな」と心が温かくなりました。

子供との信頼関係を築けたという実感は、この仕事ならではの喜びでした。

子連れ勤務だからこその苦労

ただ、子連れ勤務にはデメリットもありました。

①自分の子供は常に後回し

これは仕方のないことなのですが、職場ではお客様の子供(園児)が優先です。自分の子供についてはいつも後回し。

例えば、自分の子供がぐずっていても、園児のお世話を優先する場面が日常的にありました。「ママー」と泣きついてきても、すぐには対応できない。これが地味に心に来ました。

②子供が他の園児や先生の迷惑にならないように、常に気を遣う

職員の子供だからといって、他の子と差をつけて構ってもらえるわけではありません。むしろ「職員の子だから、行儀よく振る舞わせなければ」というプレッシャーが常にありました。

家庭での食事マナーをきちんと教えなければ。 生活リズムを整えて、お昼寝の時間はスムーズに長く寝てくれるようにしなければ。

家に帰ってからも、仕事中も、こういう緊張感が常にありました。

普通の母親なら「子供のペースに合わせる」で済むことが、子連れ勤務だと「他人に迷惑をかけないように制御する」になる。これが想像以上に疲れるのです。

つらかったこと:資格保持者の知識差

職場で苦労したことの一つが、保育士資格保持者の知識・技能の差でした。

保育士資格には、2つのルートがあります:

①保育士養成校(短大・大学・専門学校)卒業 → 卒業と同時に資格取得 → 体系的な保育理論・実習経験あり

②保育士試験(独学ルート) → 条件を満たせば誰でも受験可能 → 知識は本人の独学レベル次第

私のいた職場では、両方のルートで資格を取った先生が混在していました。

そして、子供の怪我や事故が起きた時の対応で、明確な差が出ました。

学校で実習を経験している先生は、慌てずに対応できます。応急処置の手順、保護者への連絡、記録の取り方。すべてが体に染み付いている。

一方、独学で資格を取った先生(私もこちら)は、実際に怪我が起きると焦って動けなくなる。外部研修で「対応方法」を習ってはいても、実践となると違うのです。

これは独学資格保持者の問題というより、ベテランの実務経験者がいない職場の問題でもありました。

退職を決意した3つの理由

1年9ヶ月で退職に至った理由を整理しておきます。

①職員の入れ替わりが激しい

私より先に入っていた先生、他園での経験がある先生が、次々と辞めていきました。

仕事を教えてくれる人がどんどん減っていく。経験ある先輩がいない状態で、責任だけが重くなっていく。

「この職場、あと何年もつんだろう」

そう感じる場面が、何度もありました。

②持ち帰り仕事の増加

週2〜3日のパート勤務だったのに、いつの間にか持ち帰り仕事が常態化していました。

  • 指導案の作成:自分が休みの日の活動も含めて作成
  • 制作の準備:勤務時間内に終わらないので家で
  • 他の先生への指示書作成:「これをやってください」という個別指示

パート保育士なのに、フルタイム保育士並みの責任を負わされていく感覚でした。

③決定打になった上司の一言

これが本当に堪えました。

ある日、上司から呼ばれてこう言われたのです。

私が休みの日の仕事が丸投げになっていませんか?人任せになっているのでは?

私は時間外に持ち帰りで指導案を作っていました。他の先生への指示書も書いていました。それなのに「人任せ」と言われた。

この瞬間に、「もう無理だ」と心が決まりました。

週2〜3日のパート勤務で、これだけ責任を求められて、しかも評価されない。これは続けられないと判断しました。

辞めて何が変わったか

退職して、本当に良かったと思っています。

働いていた頃は、こんな状態でした:

  • 持ち帰り仕事で家族との時間が減る
  • 自分の子供が園で迷惑をかけると、家で息子に当たってしまう
  • いつもイライラしている自分が嫌になる

子供のために働いているのに、子供に当たっている」という矛盾。これに気づいた時、退職を急ぐべきだと思いました。

辞めた後の今は、心穏やかに息子と接することができています。これが何より大きな収穫です。

辞めて気づいた、子育てと仕事の優先順位

子連れ勤務という働き方は、表面的には「子育てと仕事の両立」の理想形に見えます。

でも実際は、**子供を職場に連れて行っている時間も、ある意味「働いている」**のです。

家にいて子供と向き合う時間とは、質が違う。気を遣い、神経を使い、職場のルールに合わせる。それが子供にも伝わる。

「子連れ勤務できるなら最高じゃない?」と思う気持ちはわかりますが、家で子供と向き合う時間とのトレードオフがあることは、知っておいてほしいです。

スキルとして残ったもの

ただ、この職場で得たものは確実にありました。

①保育・子育ての基礎知識

無資格で入って、最終的には保育士資格を取得しました。子育て中の私にとって、これは大きな財産です。

②外部研修の経験

園が外部研修に行かせてくれる機会があり、保育の理論や実践を学べました。

③子供との愛着関係を築く感覚

これは机上では学べない、現場でしか身につかないスキルだと思います。

「向いている人」と「向いていない人」

1年9ヶ月の経験から、認可外保育園での子連れ勤務に向いている人を整理しておきます。

向いている人:

  • 子供が好きで、時間とお金を惜しまない人
  • 自分の子供と園児を分け隔てなく扱える人
  • 周りを見て臨機応変に動ける人
  • 持ち帰り仕事を厭わない人
  • 「自分の子は後回し」を受け入れられる人

向いていない人:

  • 自分の子供と一緒の時間を最優先したい人
  • 持ち帰り仕事ができない(やりたくない)人
  • 子供との時間を「仕事」と切り分けたい人
  • ベテランからしっかり指導を受けたい人

保育士の働き方は職場によって本当に違います。同じく保育士として働き、女社会の人間関係に苦しんで結婚を機に退職した元保育士の体験談も、こちらの記事で紹介しています。 保育士を辞めて専業主婦になった話|女社会の陰口とモンペに疲れ果てた私の本音

これから子連れ勤務を考える人へ

最後に、これから保育園で子連れ勤務を検討している人に、3つのアドバイスを残します。

①待遇の良さに飛びつかない

「子供の食事無料」「子連れOK」といった条件は確かに魅力的です。でも、その裏には職員不足や厳しい労働環境が隠れていることが多いです。

②ベテラン保育士の有無を確認

入職前に、勤続5年以上のベテラン保育士が何人いるか確認してください。ベテランがいない職場は、何か理由があります

③責任とパート時間のバランスを契約前に確認

「パートだから責任も軽い」と思って入ると、実態と違って苦しみます。指導案作成や個別指示の有無を契約前に明確にしておくべきです。

子連れ勤務は、本当にうまくハマれば素晴らしい働き方です。私自身、辞めた今でも「あの時期に保育の知識を得られて良かった」と思っています。

ただ、家族との時間を犠牲にしてまで続ける仕事ではない。これが、私の1年9ヶ月の結論です。

辞めて心穏やかに息子と過ごせる今を、私は大切にしたいと思っています。

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