Amazon倉庫の夜勤バイト半年|時給1250円・メリットとデメリットの本音

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「Amazon倉庫で夜勤バイトをしていました」

そう話すと、たいていの人が興味深そうに身を乗り出してきます。「Amazonの倉庫って実際どんな感じ?」「給料いいの?」「ロボットが働いてるって本当?」——実際にどんな仕事なのかは、外からは見えにくいんですよね。

私は半年ほど前まで、大学生として学業と両立しながらAmazonの倉庫で夜勤の派遣バイトをしていました。これは、Amazonの倉庫で半年間夜勤バイトをして、最終的に退職した話です。

Amazon倉庫の夜勤バイトの基本情報

まずは私が働いていた条件から整理します。学生バイトとしては悪くない待遇でした。

Amazon倉庫夜勤バイトの待遇

・雇用形態:派遣契約

・勤務頻度:週1回(自分で選べる)

・勤務時間:夜8時〜朝5時30分(8時間勤務+休憩1時間15分)

・時給:1000円

・夜勤手当:250円(夜勤帯のみ加算)

・実質時給:1250円

・休憩:大休憩45分(1回)+小休憩15分(2回)

・送迎:あり(倉庫まで派遣会社の送迎バスが出る)

時給1250円は、学生バイトとしてはかなり良い水準でした。深夜帯の単純作業で1250円なら、飲食店などでホールスタッフをやるよりも稼げます。

送迎が付いているのも大きなメリットでした。Amazonの倉庫はたいてい郊外の物流拠点にあるため、自力で通うには車かバイクが必要になりますが、送迎バスがあれば公共交通機関がない時間帯でも気にせず通えます。

休憩室の環境は、休憩の種類によって差がありました。

大休憩(45分)

・大きな休憩室で快適に過ごせる

・座席数も十分

・食事を取る人が多い

小休憩(15分)

・狭い休憩室しかない

・ベンチの数が従業員数に対して足りない

・実質的に休憩している気分にはなれない

15分休憩のときは座る場所を確保するのも一苦労で、立ったまま缶コーヒーを飲んで終わり、なんてこともありました。

倉庫の中でやっていた業務

業務内容はシンプルそのものでした。

ベルトコンベアの右側か左側から商品が順次流れてくるので、その商品を指定された個数だけ段ボールの厚紙の上に置き、バーコードを貼ります。そして、商品を載せた段ボールをベルトコンベアの上に置く——これを延々と繰り返すだけの作業です。

いわゆる単純作業の極みでした。

ただし、この単純作業が想像以上に体に負担がかかります。

理由のひとつは8時間ずっと立ちっぱなしだということ。同じ場所で同じ姿勢のまま立ち続けるので、足の裏と腰にじわじわと痛みが蓄積していきます。1時間も経つと、足の裏が床に張り付いたような感覚になってきました。

もうひとつは夏場の暑さ。Amazonの倉庫は広大すぎて、空調が隅々まで効きません。私が働いていた区画は天井が高く、夏場になると蒸し暑い空気が滞留して、汗だくで作業するハメになりました。

そして、しんどくなって作業のペースが落ちると、監督の方からすぐに「遅い」と注意が飛んできます。Amazonの倉庫は徹底的に効率化されていて、各作業者の処理速度がリアルタイムで監視されているのです。1時間あたりの処理数が落ちると、即座に声をかけられる仕組みでした。

体力的な辛さと、ペースを落とせないプレッシャー。この2つが地味に効いてきます。

Amazon倉庫の夜勤バイトのメリット

それでも私は半年間続けました。それなりにメリットがあったからです。

メリット1:単純作業で気楽

これは私にとって最大のメリットでした。単純作業が苦手な方もいるとは思いますが、私は比較的得意なほうで、苦に感じることはありませんでした。

何か難しい判断を求められることはなく、トラブルが起きても監督の方がすべて解決してくれます。考えなくていいというのは、ある種の解放感がありました。

それに、工場全体が機械音でうるさく、隣の人と肩が触れるような環境でもないので、鼻歌を歌いながら作業したり、来週の課題のことを考えながら手を動かしたりしていました。頭の中は完全に自由、という感じです。

メリット2:人間関係に気を使わなくていい

アルバイトを通して新しい友達を作りたいとか、バイト仲間と仲良くしたいとか、そういう気持ちが特になかった私にとって、人間関係に気を使わずに済むことは非常に楽でした。

業務はほぼ一人で完結します。監督の方にわからないことを聞くとき以外は、誰とも話す必要がありません。出勤して、淡々と8時間作業して、退勤する。それで給料がもらえるのです。

飲食店のアルバイトだと、店長やバイト仲間との関係性、お客さんとのやり取りなど、コミュニケーションの負荷がそれなりにあります。Amazonの倉庫はその負荷がほぼゼロでした。

メリット3:普段見られない物流の現場を体感できる

これは少しマニアックなメリットですが、面白い経験ではありました。

普段ネットで注文すると当たり前に翌日届くAmazonの商品が、どんな場所でどう仕分けされているのか——その現場を実際に体感できるのは、なかなか貴重な機会です。

倉庫の中に入ってみると、「これ、テレビで見たことあるやつだ!」と感じるような光景が広がっていました。Amazonで扱っている商品の種類と量にも圧倒されます。日々あれだけの量がさばかれていることを体感すると、ECサービスの規模感が肌で理解できました。

メリット4:固定シフトで収入が安定

派遣の契約だったので、シフトを申し込めばほとんど確実に勤務できました。1週間か2週間前にメールでシフトを送るのですが、ほぼ毎回希望通りに通っていたと記憶しています。

他のアルバイトだと「今月は人が足りてるからシフト削るね」みたいなことが起こりがちですが、Amazonの倉庫ではそういう削減はほぼありませんでした。週1回×8時間×時給1250円=月4万円程度の収入が、毎月安定して入ってくるのは大学生にとってありがたい話でした。

Amazon倉庫の夜勤バイトのデメリット

一方で、デメリットもしっかりありました。むしろこちらのほうが、退職を決める要因になります。

デメリット1:何のスキルもつかない

これが私が退職を決めた最大の理由でした。

単純作業を半年続けても、社会で使えるスキルは何ひとつ身につきません。商品をベルトコンベアに乗せる作業から、コミュニケーション能力もマネジメント能力も生まれないのです。

通い続けて監督の立場になれば業務の幅は広がるのかもしれませんが、週1回の勤務ではそこまで到達するのも遠い道のりでした。毎回まったく同じ業務を繰り返すだけで、3ヶ月目も6ヶ月目も成長を感じない日々です。

「このまま続けても、自分の市場価値は何も変わらないな」

そう気づいた瞬間、続ける意味を見失いました。

デメリット2:夜勤と立ち仕事の体への負担

派遣の契約上、夜勤での勤務でしたが、これが学業と両立する大学生の体には合いませんでした。

体内時計が完全にくるいます。授業のある平日に夜勤を入れた週は、翌日の昼間にどうしようもない眠気に襲われ、講義中に意識を失うこともしばしばでした。週1回の勤務でこれだったので、もし週2回や週3回入れていたら、まともに大学に通えなくなっていたと思います。

そして立ち仕事の負担。8時間同じ場所に立ち続けるのは、思っている以上にきついです。終業後に送迎バスに乗り込むときは、足が棒のようになっていました。腰痛が出始めたタイミングで「これは長く続ける仕事じゃないな」と直感したのを覚えています。

夜勤や長時間労働で体への負担を感じた他の体験談は、こちらの記事もあります。

運送業4年で限界|朝5時から深夜0時の拘束、居眠り運転のリスクで転職した話

デメリット3:人間関係を作るのが難しい

メリットの裏返しですが、人間関係の構築は非常に困難です。

ほぼ一人で作業するので、何回も通って顔見知りになり、思い切って自分から話しかけるなどのアクションを起こさないと、知り合いすらできません。

飲食店のアルバイトなら、業務を教えてもらう中で自然と仲良くなったり、賄いを食べながら雑談したりできます。Amazonの倉庫ではそういう機会がほぼなく、半年通っても話したことのある人は数人程度でした。

「アルバイトで人脈を広げたい」「友達を作りたい」と思っている人には、まったく向かない環境です。

退職を決めた瞬間

私が退職を決めた決定打は、「このバイトで何も身についていない」という気づきでした。

大学生のアルバイトには、お金を稼ぐ以外にも目的があります。社会経験を積む、コミュニケーション能力を磨く、業界の知識を得る、就活で話せるエピソードを作る。これらが将来の自分への投資になるはずです。

しかし、Amazonの倉庫バイトを半年続けて、私は「就活で話せるエピソード」をひとつも持っていませんでした。「単純作業をミスなくこなしました」では、どこでも言えてしまうレベルの話です。

時給1250円という金額に惹かれて続けていましたが、半年経って気づいたんです。お金は貯まっても、自分の中身は何ひとつ変わっていないと。

夜勤明けの帰り道、送迎バスに揺られながら、「来月で辞めよう」と決意しました。

退職後——飲食業界で働いて気づいたこと

Amazonの倉庫を辞めた後、私は飲食業界でアルバイトを始めました。今もそこで働いています。

飲食業界に移って気づいたのは、人と関わる仕事の楽しさと大変さの両方でした。

お客さんに笑顔で対応する難しさ、忙しい時間帯にチームで連携する瞬発力、店長やバイト仲間との何気ない会話。Amazonの倉庫では味わえなかった「人と一緒に働く感覚」が、ここにはあります。

もちろん大変なこともあります。クレーム対応で凹む日もあれば、シフトが急に変更されて学業に支障が出ることもあります。Amazonの倉庫が懐かしくなる瞬間も正直あります。

でも、総合的に考えると、飲食業界のほうが私には合っていました。

人との関わりが生まれること、シフトの融通が利きやすいこと、何より学業との両立がしやすいこと。夜勤帯ではない仕事のほうが、大学生の生活リズムには圧倒的に合います。

Amazon倉庫の夜勤バイトに向いている人・向いていない人

半年間の経験を踏まえて、Amazonの倉庫バイトが向いている人と向いていない人を整理しておきます。

向いている人

・単純作業が苦にならない

・人間関係に気を使いたくない

・体力に自信がある

・夜型の生活リズムに違和感がない

・とにかく時給を重視したい

・就活でアピールするバイト経験は他で作る予定がある

向いていない人

・スキルアップを期待してアルバイトを選ぶ人

・人と関わる仕事が好きな人

・夜型の生活が体に合わない人

・立ち仕事で足腰に不安がある人

・学業との両立を最優先したい人

・短期間でいろいろな業界を経験したい人

私は途中まで「向いている人」のつもりで働いていましたが、半年経って「向いていない人」だったことに気づきました。これからAmazonの倉庫バイトを検討する方は、このリストを参考にして、自分がどちら側にいるか考えてみてください。

ホワイト寄り体験談として、別職種の「向いている人/向いていない人」整理もこちらの記事をどうぞ。

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これからアルバイトを選ぶ学生さんへ

最後に、アルバイト選びで迷っている学生さんへ伝えたいことがあります。

時給だけでアルバイトを選ぶと、私のように「お金は貯まったけど何も得るものがなかった」という結末になりかねません。

学生時代のアルバイトは、お金を稼ぐ手段であると同時に、社会との接点を作る貴重な機会でもあります。短い大学生活の中で、どんな経験を積みたいか、何を得たいか——その視点を持ってバイトを選ぶと、後悔の少ない選択ができるはずです。

夜勤の単純作業で時給1250円を取るのか、昼間の対人業務で時給1100円を取るのか。たった150円の差が、4年間の学生生活を大きく変えるかもしれません。

私はAmazonの倉庫バイトを「やってよかった」と思っています。自分が何に向いていて、何に向いていないかが、半年でクリアにわかったからです。

ただ、もう一度大学生に戻れるとしたら、最初から飲食業界やコンビニのバイトを選ぶと思います。

学生アルバイトで実際にあったブラック構造の体験談は、こちらの記事も参考になります。

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