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編集プロダクションで受けたセクハラ会議とパワハラ|マスコミ業界の闇と新卒1年

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「てめー何考えてんだよ!ふざけんじゃねーよ!」

入社初日の研修室で、突然響き渡った怒号でした。画面に集中していた私が顔を上げると、課長職の男性社員が部下を怒鳴り散らしていたのです。

これは、文章を書く仕事に憧れて飛び込んだ編集プロダクションで、私が過ごした1年間の話です。

📌 体験者プロフィール

年代・性別:20代前半・女性

業界・職種:マスコミ業界・編集プロダクション(編集職)

在籍期間:約1年

当時の立場:新卒社員

学歴:文学部出身(ダブルスクールで文章スキルを学習)

退職理由:セクハラ・パワハラ・残業代未払いのブラック労働環境

退職後:業界外への転職

※プライバシー保護のため、固有名詞や一部詳細は変更しています。

文学部とダブルスクール、文章を書きたかった私

私は小さい頃から、文章を書くのが好きでした。

大学でも文学部に入り、ダブルスクールに通って文章を書くスキルを磨いていた時期もあります。本を読むこと、書くこと、それは自分にとってずっと自然に好きでいられるものでした。

「いつか、文章を書く仕事に就きたい」

漠然と、けれど確かにそう思いながら、学生時代を過ごしていました。

三流大学から編集プロダクションへ、内定獲得の日

就職活動の時期、私の前には大きな壁がありました。

三流大学だったので、出版社の入社試験ははなから諦めていました。新聞社や大手出版社のエントリーシートを見るたびに、「ここは自分の場所じゃない」と感じていたのです。

けれど編集プロダクションならまだ望みがあるかもしれない。そう思って入社試験を受けたところ、なんと受かることができたのです。

その時は、天にものぼる気持ちでした。

文章を書く仕事に就けるなんて、自分は本当に恵まれている。研修を終えたあとには編集部に所属することも決まっていて、入社の日が来るのを心待ちにしていました。

入社初日、研修室に響いた課長の怒号

迎えた入社式の日。式のあと、新入社員だけが一室に集められ、そこが研修室になりました。

そこで課長職の男性社員から、パソコンの基本操作や専門ソフトの使い方などを教わりました。初日で緊張していたものの、何とか研修内容を頭にたたきこもうと必死で画面を見ていました。

その時です。

「てめー何考えてんだよ!ふざけんじゃねーよ!」

研修室中に怒号が飛び交ったのです。画面に集中していた私が顔を上げて部屋を見回すと、いつの間にか課長職の男性社員のところに、部下らしき男性社員が来ていました。

雰囲気から察するに、その部下が仕事のミスの報告に来たらしく、課長はそれをものすごい剣幕で怒鳴り散らしていたのです。

「俺知らねーからな。おまえが何とかしろ!」

言い捨てると、その部下を研修室から追い出しました。

新入社員は全員、あっけにとられて黙っているしかありませんでした。質問できるような空気では、もちろんありません。

「すごい体育会系の会社」と感心してしまった日

今から思えば、入社初日に上司が部下を怒鳴り散らすシーンに居合わせたわけです。

けれど、会社というものに初めて入ったばかりで、それが普通のことなのか、異常なことなのかさえ、判断する力がありませんでした。

それどころか「すごい体育会系の会社なんだなあ」と感心してしまったのです。

しかし、それが過ちのもとでした。

社長との「ミーティング」という名の集まり

研修期間は1か月半ほどあったのですが、その間に「社長と新入社員全員でのミーティング」という名の研修がありました。

ミーティングルームに社長を囲んで新入社員が座り、社長の話を聞くというスタイルです。

とはいっても、実際は社長の雑談を聞くというものでした。

雑談、といえば聞こえはいいのですが、何とこの話の中に、いわゆるセクハラに触れるものが含まれていたのです。

新入社員女性の体型や外見を笑いものにする社長

具体的には、社長は女性の新入社員の体型や外見について話題にし、笑いをまじえて嘲笑するのでした。

作り話のように思われるかもしれませんが、これは真実です。

事実、私も言われましたから。

私の体の一部について笑われた日

私の場合は、体のある一部分について笑われました。

私は、はははと笑うしかありませんでした。

当時、セクハラという言葉は知ってはいたものの、まさか本当にそんなことを話題にする人がいるとも思わず、何が起こっているのか冷静に理解することもできませんでした。

まあ、冗談で言っているのだろうと思いましたし、暗い顔をして嫌な雰囲気になるのも嫌でした。

それは、文章を書くという仕事にせっかく就けたのだから、少々のことには目をつぶろうと考えたからというのが本音です。

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「文章を書く仕事だから我慢しよう」と決めた日

その日から、私は決めたのです。

「文章を書く仕事をやらせてもらえるのだから、少々のことは目をつぶろう」と。

セクハラだとはっきり認識できる出来事だったのに、それを「冗談」として処理することにしたのは、自分の中の判断でした。誰かに強制されたわけじゃない。自分で、そう決めたのです。

その判断を、当時の私は「大人の対応」だと思っていました。

憧れの業界という有頂天と「我慢しなければ」の強迫観念

私は小さい頃からあこがれの業界に入れたので、それだけで有頂天になっていました。

同時に、自分がやりたい仕事に就けたのだから、多少のことは我慢しなければならないという強迫観念にもかられていました。

自分のしたい仕事をできる人は、そう多くはない。小さい頃からの夢をかなえたのだから、不満を言うのは贅沢だ。そう思っていたのです。

しかし、今から思えば、それが大きな間違いでした。

憧れのマスコミ業界に入れたのだから、という思いが、正しい判断をできなくさせていたのでした。

本来であれば、社長ともあろう人間が、周囲の前で女性社員の身体的なことを嘲笑するなど、あってはならないことです。それを「自分は目標とする仕事をさせてもらえるのだから、文句や不満を言ってはいけない」と思いこんでしまった。その結果、私はブラック会社の姿に気づけずにいたのです。

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年間続いたセクハラ会議、笑い続けた日々

結局、社長のミーティングと称したセクハラ会議は、年間を通して開かれ続けました。

私はそのたびに、笑いたくもないのに笑い続けました。

社長の前で、新入社員の女性が一人また一人と、自分の身体的特徴を笑いものにされていく光景を、誰もが「冗談ですよ」という空気で受け流していました。

そこに「おかしい」と声をあげる人は、新入社員にも、先輩社員にも、誰一人としていませんでした。

定時という名の終電帰り、深夜2時就寝の毎日

おまけに、その会社は定時とは名ばかりでした。

毎日終電まで働かされたあげく、残業代は出されません。

終電で帰り、夕飯を食べ、お風呂をすませて床につくのは深夜2時近く。

それでも朝は8時45分には出社しなければなりませんでした。

睡眠時間は毎日6時間あるかどうか。それが当たり前の毎日でした。

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朝の社員全員の会社掃除と、社訓読み上げという日課

出社して最初にやることは、社員全員での会社の掃除でした。

新入社員も先輩社員も、役職者も、全員で会社の中を掃除する。それが朝の決まりでした。

掃除が終わると、次は社訓を読み上げるのが毎朝の日課です。

社員全員で声を揃えて、会社の理念を唱和する。今思えばカルト的な雰囲気もあったのですが、当時はそれが「働くということの一部」だと思って受け入れていました。

業務中も怒号が当たり前だった現場

そして業務中は、怒号がしょっちゅう飛び交っていました。

そう、新人研修で目の当たりにしたあの怒鳴り声は、職場のあちこちで日常的にされていたのです。

「てめー」「ふざけんじゃねー」「何やってんだ」

最初は驚いていた怒号にも、いつの間にか慣れている自分がいました。今思えば、それが一番怖いことだったのかもしれません。

人を怒鳴ること、人前で叱責すること、それが「指導」として通用する職場。そこにいると、感覚が麻痺していくのを止められないのです。

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1年で辞めた今、もっと早く逃げればよかった

セクハラにパワハラ、残業代もない。有給は1日でさえも取らせてもらえない。

正真正銘のブラック会社を、私は1年で退職しました。

しかし、もっと早くに辞めていればよかったと思います。

はっきりいって、貴重な時間と労働力を無駄にしました。

自分を守るためには、ブラック会社を見極める正しい判断力が必要不可欠です。

「夢の業界だから」「やりたい仕事だから」という気持ちは大切です。けれど、その気持ちが正しい判断を曇らせる時もあります。

職場の異常に「これは普通じゃない」と気づける目を持つこと。それが、自分の心と時間を守る最初の一歩だと、今になって思います。

編集部より

「憧れの業界に入れたのだから多少は我慢しよう」——この自己説得こそが、ブラックな職場を見えなくする一番の落とし穴です。編集プロダクションは中小規模が多く、社長個人の価値観がそのまま社内文化になりやすい。入社初日の怒号に「体育会系だ」と感心してしまうほど、人は早い段階で「普通」の基準を上書きされます。ですが社員の身体的特徴を笑いものにするセクハラや、残業代の不払いは、業界の伝統ではなく明確な違法行為です。

「これは普通じゃない」という最初の違和感は、たいてい正しいものです。夢の仕事に就けたことと、心や体をすり減らすことは、本来べつの話——おかしいと感じた自分の感覚を疑わずに済む環境を選ぶことも、立派なキャリアの選択です。辞めるか我慢するか迷う前に、下記の窓口で状況を言葉にしてみてください。

困った時の選択肢

【今の業界から、もう一度やり直したい方へ】

新卒で入った会社が合わなかったとしても、若いうちのやり直しは十分にききます。18〜29歳の第二新卒・既卒を専門に支援するUZUZ第二新卒は、ブラックな職場を経験した人のキャリアチェンジに強く、別業界への転職相談もできます。「この業界そのものから離れたい」と思ったときの、最初の選択肢として知っておく価値があります。

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そのほか、状況に合わせて選べる窓口を挙げておきます。

・パワハラやセクハラがひどく、自分から「辞めます」と言い出しづらい方は → 退職代行という選択肢があります。女性向けは わたしNEXT(女性の退職代行)、性別を問わず使えるのは 弁護士法人ガイアの退職代行 です。

・辞める前に、他業界・他社の働き方や口コミを調べて比べておきたい方は → ワンキャリア転職(口コミ・選考体験談で業界のリアルを知る)

・「おかしいのは自分かも」と感覚が麻痺しそうな方は、抱え込む前に自分の状態を整理するセルフケアから → 心のAIパートナー【Awarefy】(自己理解・セルフケアアプリ)

セクハラや残業代の不払いは、総合労働相談コーナー(厚生労働省)で無料相談できます。一人で抱え込んでつらいときは、よりそいホットライン(0120-279-338)も24時間無料で相談に乗ってくれます。

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