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ブラック企業の面接官だった私が伝える求人と面接の見分け方|9年勤めて心を病んで辞めた話

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私は、ブラック企業で面接官をしていました。

未経験の人に安い給料を提示するのも、ボーナスの話をわざとあいまいに濁すのも、「やりがい」を盾にサービス残業を当たり前にするのも、ぜんぶ、面接する側にいた私がやっていたことです。

これは、その会社に九年近く勤めて、最後は心を病んで辞めて、ようやく「あれはブラックだったんだ」と気づいた私が、求人情報と面接からブラック企業を見分けるヒントをお伝えする話です。

📌 体験者プロフィール

年代・性別:女性(体験当時30代)

業界・職種:WEB系制作会社のディレクター(採用面接も担当)

雇用形態:正社員

企業規模:中小企業

在籍期間:約9年

当時の年収:入社時260万円→退職前400万円

退職状況:退職済み(心身の不調で離職)

体験形態:実体験ベース

※プライバシー保護のため、個人が特定されない範囲で仮名化・一部詳細を変更しています。

求人情報の時点で、ヒントはもう出ています

応募する前に、まず見てほしいのが求人情報そのものです。中で働いていた人間として言うと、求人票には、その会社の内側がけっこう漏れています。

一番わかりやすいのが、同じ会社がずっと求人を出し続けているケース。

これは、慢性的に人手が足りていないサインかもしれません。労働環境が良くないから、入ってもすぐ人が辞めて、また募集する。その繰り返しで、求人サイトから名前が消えない。

もちろん事業拡大で増員している会社もあります。でも、応募しようとしている会社の名前を何ヶ月か置いて検索してみて、ずっと同じ募集が出ているなら、一度立ち止まっていいと思います。

労働時間を濁す求人には、濁すだけの理由があります

次に見てほしいのが、労働時間の書き方です。

求人情報でも面接でも、労働時間についての説明がふわっとしている会社は、実際のところ長時間労働が当たり前になっていることが多いです。

残業の有無や残業手当のこと、週休がどうなっているのか。ここがきちんと書いてある会社を選んだほうがいいです。

逆に、「みなし残業」の中身や、休みの取り方について聞いてもはっきりした答えが返ってこないなら、その濁し方自体が答えだったりします。

関連記事:営業の激務でうつ病になり退職|求人票と真逆の勤務時間、応募前に社員の退勤を確認すべきだった

高すぎる給料、幅のある給料の裏で起きていること

仕事内容のわりに、やけに高い給料が提示されている求人にも気をつけてください。

その高さの裏には、たいてい過酷な労働条件が隠れています。結局は残業代が出ないぶん、月給が高く見えているだけ、という会社もあります。

それから、給料の幅が広すぎる求人。「月給25万〜50万」みたいな書き方です。

未経験で入る人は、高いほうの金額はまず信じないほうがいいです。正直に言うと、面接をしていた私も、未経験の人には低いほうで提示していました。そして、その金額は何年経ってもほとんど上がらない。安いまま、長く働いてもらう。そういう前提で数字を出していたんです。

「アットホームな職場です」で片づける会社ほど、危ういです

求人でよく見る「アットホームな職場」という言葉。あれにも、少し身構えてほしいです。

本当にアットホームで、人が気持ちよく働けている職場なら、そもそも人は辞めません。辞めないなら、あんなに何度も求人を出す必要もないはずなんです。

自社の魅力をちゃんと言葉にできない人が、「アットホーム」というよくある言葉でとりあえず埋めているだけ、ということが少なくありません。具体的に何が良いのかが出てこない会社ほど、注意して見てください。

面接の時間帯と曜日で、その会社の働き方は透けて見えます

求人をチェックしたうえで面接のオファーがもらえたら、それはもちろん嬉しいことです。でも、面接の場でも気を抜かないでほしいんです。

意外な落とし穴が、面接の日程です。

在職中の方だと、面接を19時以降や土日祝日にお願いしたい場合もあると思います。それはわかります。でも、会社側から「21時以降でも大丈夫ですよ」「休日でも構いません」と、向こうから遅い時間や休みの日を提案してくる会社は、少し立ち止まってください。

だって、面接官がその時間まで残っていたり、休日に出社していたりする、ということですから。働き方は、こういう何気ないやり取りに出ます。

「やりがい」ばかり語っていた、面接官としての私

面接で「やりがい」を前面に押し出してくる会社にも、注意してほしいです。

労働条件や給料、労働時間の具体的な説明はあいまいなまま、「やりがい」の話ばかりが続く。そういう面接は、労働環境が厳しい可能性がかなり高いです。

これは、私自身がやっていたことだから、よくわかります。

「この仕事はやりがいがあるよ」「大変だけど、その分成長できる」。労働条件の細かいところをはぐらかしたいとき、私はいつも「やりがい」に逃げていました。やりがいがあるんだから、タイムカードを切ってから残業するのも当たり前でしょう、という空気を、面接の場で作っていたんです。

だから、応募する側のあなたには、労働条件も給料も労働時間も、遠慮なく質問してほしいです。それをはぐらかされるなら、その会社の「やりがい」は、都合の悪いことを隠すための言葉かもしれません。

「うちは決算賞与です、業績が良ければ出ますよ」の“ですが”

賞与の説明で「うちは決算賞与です」と言われたら、その言い方をよく聞いてください。

決算賞与を入れている会社が、必ずしもブラックというわけではありません。ただ、面接官の言葉には注意点があります。

「うちは決算賞与です。業績が良ければ貰えますよ」。この「業績が良ければ」が、実は危険信号です。

意味としては合っています。でも、この言い方には「業績が良ければ貰えますよ(悪ければ、貰えませんけど)」というニュアンスが隠れていることがあります。

毎年ちゃんと業績が出ていて、賞与が当たり前に出ている会社なら、わざわざそんな言い方はしません。「うちは決算賞与だから金額に幅はあるけど、だいたい◯ヶ月分くらいは出ますよ」と、“出る”前提で話すはずなんです。「もらえるかどうか」から説明が始まる時点で、実際にはあまり出ていない可能性を、私は疑います。

離職率を聞かれると、なぜ面接官は言葉に詰まるのか

もし求人にも面接にも離職率の話が出てこなかったら、思いきって聞いてみてください。「この会社の離職率って、どのくらいですか」と。

これは、聞かれる側だった私が言うので間違いないのですが、具体的な数字がすっと返ってこない会社は、あやしいです。離職率が高いからこそ、数字を言えないんです。

そしてもうひとつ。その質問をしたときに、面接官の表情がわかりやすく曇ったり、少し不機嫌そうになったりしたら、それも危険信号です。

痛いところを突かれた、という顔を、面接官は隠しきれないものです。

できることなら、働く場所を自分の目で見てください

可能であれば、オフィス見学をお願いしてみてほしいです。

「働く場所の雰囲気を実際に見てみたいです」とお願いすれば、後ろ暗いところのない職場なら、たいてい快く見せてくれます。自分から見学を申し出ること自体が、積極性のアピールにもなります。

見学に行けたら、オフィスの空気や、そこで働いている社員の表情を、しっかり観察してください。ピリピリした緊張感が漂っていたり、疲れきった顔の人が多かったりしたら、要注意です。

反対に、見学中にやたらと移動を急かしてきたり、そもそも見学自体をやんわり渋られたりしたら、その会社が何を見せたくないのか、少し考えてみてください。

心を病んで辞めて、やっと「あれはブラックだった」と気づきました

もちろん、低い給料でもこの仕事がやりたい、という人はいます。残業が多くても、仕事が楽しければいい、という人もいると思います。その気持ち自体を否定するつもりはありません。

でも、その気持ちごと、会社に利用されてしまうことがある。それだけは、忘れないでいてほしいんです。

ひどい話ですが、ブラック企業で長く面接官をやっていた私は、「未経験だから低賃金は当たり前」「ボーナスは“出ない”とは言わない」「やりがいがあるんだからタイムカードを切ってからの残業もあり」。そういうことを、本当にさらっと口にしていました。何の疑問も持たずに。

違うんです。まっとうな会社なら、あなたの働きにきちんと対価を払ってくれます。

大事なのは、自分にとってのやりがいがどういうものかを分かったうえで、それが労働条件や環境と釣り合っているかどうかです。

私は結局、心と体を壊して会社を辞めました。そして、心が少しずつ元に戻ってきたころに、やっと気づいたんです。ああ、あの会社は、ブラック企業だったんだと。

もし気になる会社が見つかったら、面接で労働条件や福利厚生、残業の実態を、遠慮せずに質問してみてください。どんな仕事でも、健康が第一です。身も、心も。

自分の価値を、安く見積もらないでください。あなたが、いい会社に出会えますように。

関連記事:WEB制作PM3年で限界|クセ強デザイナー・エンジニアの調整地獄で20キロ増えた話

ブラック企業に、もう一度つかまってしまう前に

求人票と面接は、本来なら会社が自分をいちばん良く見せようとする場面です。

その一番いい顔を見せるはずの場所で、労働時間を濁したり、やりがいで押し切ろうとしたり、離職率に詰まったりする会社は、面接する側にいた私から見ると、入ってからはもっとひどいことがほとんどでした。

慎重に選び直すことも、今の場所から離れることも、逃げではありません。

困った時の選択肢

【これから会社を選ぶ・ブラックを避けたい方へ】

求人票や面接だけでは、会社の中までは見えません。転職エージェントは、求人に出てこない離職率や残業の実態、社風といった“外からは見えない部分”を握っていることが多く、ブラックな会社を避けるための相談先になります。(対応エリアは首都圏が中心です)

求人の裏側まで相談できる転職エージェントに話を聞いてみる(type転職エージェント)

そのほか、状況に合わせて選べる窓口を挙げておきます。

・東京在住で20代、これから一社ずつ丁寧に選びたい方は、ブラック企業を除いてマンツーマンで探してくれる支援もあります

 → 東京・20代向けにマンツーマンで求人を厳選してくれる転職支援(向き合い転職)

・20代の社会人で、次こそホワイトな会社に移りたい方は、無料相談から始められる支援もあります

 → 20代向けにブラック脱出を支援する転職相談(ホワイトアカデミー・全国・無料相談)

・応募する前に、会社の口コミや選考の実態を自分で調べておきたい方(正社員経験のある方)は

 → 社員の口コミや選考情報を事前に調べる(ワンキャリア転職)

・今いる会社がもう限界で、辞める一歩がどうしても踏み出せない方は

 → 弁護士が対応する退職代行に相談する(弁護士法人ガイア・性別不問)

公的な窓口としては、総合労働相談コーナー(厚生労働省)や、よりそいホットライン(0120-279-338)が無料で相談に乗ってくれます。

働き方や会社の選び方について、気になった一冊をまず無料で試してみる方法もあります。自分の価値を安く見積もらないための考え方に触れておくと、次の選択が少し変わります。

・読んでみる → Kindle Unlimited(30日間無料体験)

・聴いてみる → Audible(30日間無料体験)

求人票とにらめっこして、面接続きで気を張る転職活動の合間も、家に帰れば結局スマホやパソコンで会社の情報を調べ続けてしまうものです。目の負担を少しでも軽くしたくて、ブルーライトカットメガネを使っている人もいます。

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